〜白夜の宴〜

終わらぬ幻 胸に
白きを差し伸べ 舞う
 …ひそやかなる雨音のごと

滔々と 霞為す光
織りなすは色
沈黙を彩りて 臥る

声無き宴に華添えて
廻り始める 唐紅
祈りも願いも泡沫と
水面に告げて 花と散る


眠らぬ白月 空へ
浮かべて一人 舞う
 …遙かなる星辰のごと

涼々と 影落とす闇
織りなすは夜
静寂を包みて 臥る

音無き宴に綾為すは
虚言と弄(あそ)びて 紡ぐ詩
尽きせぬ嘆きを糧として
快楽(けらく)に堕ち往く 夢宴




2003/02/15記

威角殿へ贈った詩。
好きに書いて良い、との言葉を頂いたので、俺から見た彼のイメージを。
「沈黙の宴」をイメージして書いたつもりではある。