〜有明月〜

宵闇に一人 静寂に沈む
偲うは 黒き面影
はた 彼の国の佳人

等しく 恋しくて
等しく 刹那くて

月へ指延ばし 輪郭をなぞり
触れるを躊躇う絆
その儚さを嘆く

あまりにも美しく
あまりにも麗しく
炎たぎるこの身にて
そを傷付けるを怖る


黎明に一人 白月を送る
偲うは 彼の国の佳人
はた 黒き面影

その粋に 惚れ
その色に 堕ち

金色の稜線 指伸ばし辿り
束縛を望む身
ただ愚かさを自嘲す

あまりにも恋しく
あまりにも愛おしく
孤独に慣れたこの身
そを求めるを怖る

狂えるほどに 近く
狂えるほどに 遠く…



2003/04/03記

たまには…
こんな想いを紡いでみるのも良いかも知れん。
敢えて、誰とは言わぬが。