〜鈴音ひとつ〜

鈴音がひとつ りぃんと啼って
欠けて満ちゆく月が零れる

巡りて正気
留まり狂気

嗤って砕ける 其の音色


鈴音がひとつ かちりと途切れ
満ちて欠けゆく月は乾いて

留まる正気
巡れる狂気

哭いて生まれる 其の音色




2003/09/17記

「鈴音」…りんね、と読む。
静寂の痛さと、狂気。
どうしても嫌いにはなれないが、気の狂いそうな、断片的な音。