〜 狂花・闇宴 〜

闇夜の桜 黒の夢
狂花の元で相見え
惑うて堕ちて契約す
金色隠した漆黒と


月無き宴に緋を添えて
廻り始める 唐紅
祈りも願いも幻と
闇夜に告げて 狂い咲く


月昇りゆき 華は散る
流せぬ涙と言の葉と
紡げぬ想いのその故に
砕けぬ仮面に訣別を


音無き宴に楽絶えて
焔はやがて雨に散る
尽きせぬ嘆きを糧として
満つ月の夜に 花は咲く


焔の名残 夢名残
桜狂わす 夜も名残
違えた路のその果てで
静かに笑むは 夢焔



2005/12/31記

白夜の宴と密かに対になる詩。
過去に書いたものをこちらへ転載していなかったので、今更ながら…
実際に御本人へ渡すことはなかったが、威角殿へ向けての詩となる。